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戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見

会期

202538(土) - 518(日)

時間

10 18

(入館は閉館の30分前まで) 3月21日(金)、22日(土)、28日(金)、29日(土)は夜間開館のため20時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
会場
東京都庭園美術館(本館+新館)
休館日

毎週月曜日

ただし5月5日(月)は開館、5月7日(水)は休館
観覧料
オンラインによる事前予約制を導入しています。
観覧料一覧
一般 団体
一般 1,400円 1,120円
大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120円 890円
中学生・高校生 700円 560円
65歳以上 700円 560円

概要

ドイツでは1919年にバウハウスが創設され、モダンデザインの思想と新たな造形教育によって世界に多大な影響を与えるも、1933年に廃校となります。その後勃発した第二次世界大戦での敗戦により、1945年にドイツは東西に分断されます。1990年に再び統一されるまで、ドイツ民主共和国(東ドイツ)とドイツ連邦共和国(西ドイツ)の二つの国が誕生しました。
1953年、西ドイツにはバウハウスの理念の継承を目指したウルム造形大学が開設されました。同校は、1968年に15年間という短い期間で閉校することになりますが、デザインの理論と実践を発展させ、デザイン教育の分野でも大きな足跡を残しました。1950年代末には、GNP(国民総生産)が世界2位となり、「経済の奇跡」と称されるほど、西ドイツは経済的躍進を果たしましたが、その背景には、商業と密接な関係にあるグラフィックデザインの存在が挙げられます。また、1972年のミュンヘンオリンピックや国際的セーリング・フェスティバルの「キール ウィーク」、4‐5年ごとにカッセルで開催される現代美術展「ドクメンタ」など、国家的イベントのイメージ形成にもグラフィックデザインは大きな役割を果たしました。
本展は、デュッセルドルフ在住のグラフィックデザイナーであるイェンス・ミュラー氏とカタリーナ・ズセック氏によって収集された「A5コレクション デュッセルドルフ」が所有する戦後西ドイツのグラフィックデザイン資料の中から、幾何学的抽象、イラストレーション、写真、タイポグラフィの観点から選ばれたポスターを中心に、冊子や雑誌など多彩な作品を展示します。バウハウスやウルム造形大学が提唱したデザイン教育を基盤としたモダニズムを継承しながらも、戦後の新しい時代の表現を追求した西ドイツにおけるグラフィックデザインの世界をお楽しみください。

作品リストはこちらからダウンロードいただけます( PDF842KB

みどころ

1.日本初公開のコレクション

本展で紹介されるのは、「A5コレクション デュッセルドルフ」から選ばれた珠玉の作品群。日本では初公開のコレクションとなります。デュッセルドルフ在住のグラフィックデザイナーであるイェンス・ミュラー氏とカタリーナ・ズセック氏によって収集された本コレクションは、主に戦後西ドイツのグラフィックデザインからなり、1,000点以上のポスターや、10,000点を超えるその他資料類によって構成されています。所蔵作品数は現在もなお増え続けており、戦後西ドイツのグラフィックデザインを総覧できる充実したコレクションとなっています。
本展では、この「A5コレクション デュッセルドルフ」から、約130点のポスターをはじめ、多数の資料類が展示されます。

2.戦後西ドイツのグラフィックデザイン

第二次世界大戦前にバウハウスが提示したモダンデザインの思想と教育は、戦後、西ドイツの都市であったウルムに設立されたウルム造形大学に受け継がれました。当時の西洋諸国の大半において、スイス・スタイル(国際タイポグラフィ様式)やアメリカのデザインなどが流行しもてはやされるなか、西ドイツではモダニズムを受け継ぎつつも、デザインと科学・哲学・社会思想などとの接点を探る、デザイン理論と実践を発展させていきました。こうして生み出された西ドイツのグラフィックには、戦禍による傷跡の残る同地においても、新たな時代を切り拓くべく、前進する歩みを止めずに発信し続けた、デザイナーたちのエネルギーと情熱がこめられています。

3.デザインの構成要素で辿る、西ドイツのグラフィック

本展では「幾何学的抽象」、「イラストレーション」、「写真」、「タイポグラフィ」の4つのカテゴリーに出品作品をわけ、戦後西ドイツのグラフィックデザインの魅力に迫ります。中には、手書きのタイポグラフィをつかった作品など、カテゴリーを横断したものとしてみることのできる作品もあり、デザイナーたちによる斬新なアイディアや創意工夫、実験的試みを楽しみながらご覧いただけます。ハンス・ヒルマン、オトル・アイヒャー、ハインツ・エーデルマン、フリッツ・フィシャー=ノスビッシュなど西ドイツで活動したデザイナーたちが生み出したクリエイションの魅力をご堪能ください。

主な作品展示

  • ディーター・フォン・アンドリアーン《展覧会「ドイツ交通展 ミュンヘン 1953」》1953年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵 ©Heiresses of Dieter von Andrian

    ポスター画像
  • ハンス・ヒルマン《キール ウィーク 1964》 1964年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵 ©Marlies Rosa-Hillmann

    ポスター画像
  • セレスティーノ・ピアッティ《dtv》1965年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵 ©Celestino Piatti – The Visual Heritage, Switzerland

    ポスター画像
  • ヴォルフガング・シュミット 《映画「悪ふざけ」》 1963年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵

    ポスター画像
  • ヴォルフガング・シュミット 《展覧会「バウハウス 思想 / 形 / 目的 / 時間」》 1964年 ポスター A5コレクション デュッセ ルドルフ蔵

    ポスター画像

展覧会基本情報

展覧会名
戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見
会期
202538(土) - 518(日)
会場

東京都庭園美術館(本館+新館)
東京都港区白金台5-21-9
ハローダイヤル 050-5541-8600

休館日

毎週月曜日

ただし5月5日(月)は開館、5月7日(水)は休館
開館時間
10:00 - 18:00(入館は閉館の30分前まで)
  • 3月21日(金)、22日(土)、28日(金)、29日(土)は夜間開館のため20時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
観覧料
オンラインによる事前予約制を導入しています。

一般 1,400円 (1,120円)
大学生 1,120円 (890円)
中学生・高校生 700円 (560円)
65歳以上 700円 (560円)
  1. ( )内は団体料金。団体は20名以上(事前申請が必要)

  2. 小学生以下および都内在住在学の中学生は無料

  3. 身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者2名は無料(手帳の提示をお願いします)

  4. 教育活動として教師が引率する都内の小・中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)

  5. 第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料

  6. 2025年4月23日・30日は、フラットデー開催のため無料・割引対象者以外は要事前予約

  7. 2025年3月8日(土)~4月6日(日)の期間中(Welcome Youth 2025)は、18歳以下(2006年4月2日以降生まれ)の方は無料(年齢を証明するものを必ずお持ちください)

  8. 事前予約はこちらからお願いします

主催
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館
特別協力
A5コレクション デュッセルドルフ
後援
ドイツ連邦共和国大使館、ゲーテ・インスティトゥート
企画協力
株式会社キュレイターズ
年間協賛
戸田建設株式会社、ブルームバーグ L.P.、ヴァンクリーフ&アーペル

写真撮影について

会期中は、本館の一部展示室および新館において作品の写真撮影が可能です。

撮影の際は以下の諸注意を必ずご確認いただき、館内スタッフの指示に従ってください。

1. まわりの方へのご配慮をお願いします。
2. フラッシュ・レフ版・三脚・自撮り棒・望遠レンズのご使用はご遠慮ください。
3. 安全確保のため、撮影をお断りするお声掛けをする場合がございます。
4. 動画の撮影はご遠慮ください。
5. 撮影機器の落下や展示品に触れてしまう恐れがあるため、展示品の真上からの撮影や身を乗り出しての撮影はご遠慮ください。
6. 撮影は非営利目的の個人利用に限ります。商業撮影は、事前申請が必要です。
7. SNS等での写真の公表にあたって、写り込んだほかの来館者の肖像権に触れる場合があります。当館では責任を負いかねますのでご了承ください。
8. ポートレイトを目的とした撮影はご遠慮ください。
9. その他、作品や建物に危険が及ぶ行為は禁止しています。

カフェ&レストラン コラボメニュー

レストランcomodo コラボメニュー(¥6,000)

正門横のレストランでは、本展の特別コースをご用意しています。ハンス・ヒルマンのポスター《映画「七人の侍」》をイメージしたドイツの伝統料理ザウマーゲン風テリーヌとロールモップス(ニシンのマリネ)の盛り合わせ(7 種のソース添え)や、ヴォルフガング・シュミットによるポスター《展覧会「バウハウス 思想/ 形/ 目的/ 時間」》からインスパイアされた、黄色と黒のコントラストをアプリコットとショコラのムースに竹炭のチュイル、ミルクジェラートにアマレッティを添えたデザートなどをお楽しみいただけます。

コラボメニューのコース

café TEIEN コラボメニュー(¥900)

新館カフェでは、本展にちなんだデザートをご用意しています。ヘルベルト・バイアーのポスター《展覧会「バウハウス50年」》をイメージした本メニュー。ぱっと目を引く鮮やかなブルーマカロンは、アプリコットとレモンブルーでアイシングしたフランボワーズのマカロン。イチゴがおいしいこの季節ならではのクラシックなイチゴのショートケーキに、ミルクジェラート、アプリコットなどを添えました。

コラボメニューのケーキ

フェルミエ コラボメニュー(プレート単品 ¥1500) ※ドイツワインセット割引あり

正門横ショップでは、本展にちなんだメニューを、数量限定、イートインのみでご用意しています。
今回は、A5 コレクション デュッセルドルフ所蔵の出品作品のうち、幾何学的抽象によってデザインされたポスターをイメージした様々なチーズを、フェルミエオリジナルの大理石プレートにてご提供いたします。
この期間のみ登場のドイツのリースリングとともに、カフェでゆっくり美味しいチーズとアートなひと時をお過ごしください。

コラボメニューのチーズプレート

関連イベント&プログラム

講演会「映画から見る戦後ドイツのポスターグラフィック」

講師 岡田秀則(国立映画アーカイブ 主任研究員)
日時 2025年4月20日(日) 14時~15時15分
場所 東京都庭園美術館 新館ギャラリー2
参加費 無料 ※ただし、当日有効の展覧会チケットが必要
定員 80名(事前申込制・先着順)

2025年3月17日(月)から、当館ウェブサイトのイベント詳細ページの申込フォームよりお申込可能です

詳細はこちら

講演会 手話通訳あり

講演会「ドイツのポスター:ザッハプラカート(Sachplakat)を中心に」

講師 池田祐子(三菱一号館美術館 館長)
日時 2025年5月10日(土) 14時~15時30分
場所 東京都庭園美術館 新館ギャラリー2
参加費 無料 ※ただし、当日有効の展覧会チケットが必要
定員 80名(事前申込制・先着順)

2025年4月7日(月)から、当館ウェブサイトのイベント詳細ページの申込フォームよりお申込可能です

詳細はこちら

講演会 手話通訳あり

コンサート「ドイツの夜明け」

ヴァイオリン 水島愛子(元バイエルン放送交響楽団ヴァイオリン奏者)
チェンバロ 平沢匡朗(洗足学園音楽大学、愛知県立芸術大学講師)

バッハなどによるクラシック音楽から現代音楽まで、様々な曲をとおして皆様をドイツ音楽の世界へいざないます。

日時 2025年3月30日(日) 14時~15時30分
場所 東京都庭園美術館 新館ギャラリー2
参加費 無料 ※ただし、当日有効の展覧会チケットが必要
定員 80名(事前申込制・先着順)

2025年2月28日(金)から、当館ウェブサイトのイベント詳細ページの申込フォームよりお申込可能です

詳細はこちら

ヴァイオリンの水島愛子とチェンバロの平沢匡朗

ワークショップ「かさねて!くみあわせて!ポスターづくり」

様々なかたちの色紙や文字をつかって、オリジナルのポスターをつくりましょう!

日時 2025年4月12日(土) 10時~16時(最終受付15時)
※開催時間中、いつでも参加可能
場所 東京都庭園美術館 新館ギャラリー2
参加費 無料 ※ただし、当日有効の展覧会チケットが必要
対象年齢 どなたでも
※事前申込の必要はありません
※材料がなくなり次第、終了します

詳細はこちら

ワークショップの様子

ゆったり鑑賞日(フラットデー)

日時 2025年4月23日(水)10時~18時(最終入場17時30分)

詳細はこちら

ゆったり鑑賞日(フラットデー)に作品を鑑賞している人々

ベビーアワー(フラットデー)

日時 2025年4月30日(水)10時~15時(本館内でベビーカーを利用できる時間)

詳細はこちら

ベビーアワー(フラットデー)に作品を鑑賞している人々