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そこに光が降りてくる 
青木野枝/三嶋りつ惠

会期

20241130(土) - 2025216(日)

時間

10 18

(入館は閉館の30分前まで)
会場
東京都庭園美術館(本館+新館)
休館日

毎週月曜日、年末年始(12月28日(土)~2025年1月4日(土))

(ただし2025年1月13日(月)は開館、1月14日(火)は休館)
観覧料
オンラインによる事前予約制を導入しています。
観覧料一覧
一般 団体
一般 1,400円 1,120円
大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120円 890円
中学生・高校生 700円 560円
65歳以上 700円 560円
そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠 画像

概要

降り注ぐ太陽の光、おだやかな温もりを感じさせる日だまり、暗闇の中に差し込む月明かり…
私たちは生きている間に、さまざまな光との邂逅を重ねています。

本展は、現代美術の第一線で活躍を続ける二人の作家、青木野枝と三嶋りつ惠が、当館の各所に作品を配置し、新たな視点でアール・デコの装飾空間を照らし出す企画です。

青木は鉄を用いて空間に線を描くような彫刻で表現の地平を切り拓き、三嶋は無色透明のガラス作品を通して場のエネルギーを掬い取り光に変換してきました。

二人が使用する“鉄”と“ガラス”という素材は、悠久の時を経て今日に伝えられた自然の恵みであると同時に、会場である旧朝香宮邸を彩る装飾として、シャンデリアやレリーフ、扉上のタンパン等にも多用されています。二人は幾度となくこの場所を訪れ、1930年代の装飾空間との対話を重ねて、本展のために一期一会の展示プランを作り上げました。

ともに創作に火を用い、熱く輝く炎によって、素材に生命を吹き込んできた青木野枝と三嶋りつ惠。そのプリミティブな力を宿したフォルムは、自然のもつエネルギーや循環を想起させ、見る者に驚きと気づきをもたらし、私たちを取り巻く世界を新たな光で包み込みます。

みどころ

1.光に対して特別な想いを抱いてきた二人の現代作家による大型インスタレーション

精力的な活動を続ける二人の女性作家が、本展のために特別に作品を準備し、展示を構成します。
青木野枝は、重い素材とされる鉄に向き合い、鉄を溶断する時にあらわれる内部の「透明な光」から様々なインスピレーションを得てきました。一方、三嶋りつ惠は、私たちの身の周りに溢れる光の表情に心を寄せて、自身のガラス作品を通して「光の輪郭」を描き出そうと試みてきました。
光に対する意識や向き合い方は異なる二人ですが、光に思いを馳せて生み出された作品が、陰影に富んだ空間に広がります。昼は自然光が差し込み、夕暮れには温かな室内照明が灯る。時間ごとに、季節ごとに、絶えず変化する展示風景をぜひご鑑賞ください。

2.アール・デコの館を舞台に、時を超えて響き合う“ガラス

庭園美術館本館の最初の住人である朝香宮夫妻は、フランスで目にしたアール・デコの様式美に魅了され、その精華を取り入れた自邸を1933年に完成させました。それこそが、本展の舞台となる朝香宮邸です。各室ごとに様々な素材を用いた装飾性豊かな朝香宮邸の空間で、アール・デコの造形のエッセンスを雄弁に物語るのが、鉄とガラスという二つの素材です。
フランスのアーティストであるルネ・ラリックやレイモン・シュブらが手がけた歴史的な装飾空間に、青木野枝と三嶋りつ惠の鉄とガラスの作品が作家自身の手によって配置され、時を超えた特別な競演が実現します。

3.二人の作家の今を見つめる

展覧会では生まれたばかりの新作も公開されます。また本展用に収録した作家インタビューや、作家が撮影した写真イメージ、制作工程が分かる映像や資料も併せてご紹介します。私たちと同じ時代に生きる二人の作家は、今、何を想い、何を見つめているのでしょうか。二人の日々の眼差しを通して、創作の息吹をお伝えします。

4.作品との出会いを深め、対話をつむぎだす関連プログラム

二作家が展覧会の自作について語るアーティストトーク(2月15日)、展覧会スタッフが作品の魅力を語るギャラリートーク、作品を見て光についてゆっくり考えるための「哲学対話」(12月22日)、作品の一部に触れて楽しむ「さわ会—さわっておしゃべり鑑賞会」(2月1日)など、光と場をめぐる多彩な対話のプログラムを準備します。今ここでしか出会えない光景から生まれる言葉や考えを共有する機会にぜひご参加ください。


展覧会基本情報

展覧会名
そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠
会期
20241130(土) - 2025216(日)
会場

東京都庭園美術館(本館+新館)
東京都港区白金台5-21-9
ハローダイヤル 050-5541-8600

休館日

毎週月曜日、年末年始(12月28日(土)~2025年1月4日(土))

(ただし2025年1月13日(月)は開館、1月14日(火)は休館)
開館時間
10:00 - 18:00(入館は閉館の30分前まで)
観覧料
オンラインによる事前予約制を導入しています。
一般 1,400円 (1,120円)
大学生 1,120円 (890円)
中学生・高校生 700円 (560円)
65歳以上 700円 (560円)
  1. ( )内は団体料金。団体は20名以上(事前申請が必要)

  2. 小学生以下および都内在住在学の中学生は無料

  3. 身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者2名は無料(手帳の提示をお願いします)

  4. 教育活動として教師が引率する都内の小・中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)

  5. 第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料

  6. 2025年1月22日(水)・29日(水)は、フラットデー開催のため無料・割引対象者以外は要事前予約

主催
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館
年間協賛
戸田建設株式会社、ブルームバーグ L.P.、ヴァン クリーフ&アーペル

出品作家

  • 青木野枝 ポートレイト(撮影:砺波周平)
    青木野枝 ポートレイト(撮影:砺波周平)

    青木野枝 Noe Aoki

    1958年東京都生まれ、埼玉県在住。
    1983年武蔵野美術大学大学院造形研究科(彫刻コース)修了。

    活動当初から一貫して、鉄を素材に抽象彫刻を生み出してきた彫刻家。工業用の鉄板を溶断して線や円を切り出し、そのパーツを展示空間やその場に合わせて巧みに繋ぎ合わせて作品化する。ガラスや石鹸など異なる素材を鉄と組み合わせた作品も発表。
    鉄という重い素材を用いながらも、その作品は軽やかな浮遊感を放ち、まるで空間の中に描かれたドローイングのようだと評される。自然の働きを想わせるタイトルを作品に付すことも多く、その場に現れるインスタレーションを通して、変化や増殖といった生命感を呼び覚ます風景を立ち上げる。

    都内では、日本生命浜松町クレアタワーの屋外などに彫刻作品を常設。
  • 三嶋りつ惠 ポートレイト(撮影:Francesco Barasciutti)
    三嶋りつ惠 ポートレイト(撮影:Francesco Barasciutti)

    三嶋りつ惠 Ritsue Mishima

    1962年京都府生まれ、1989年からヴェネツィアに移住。
    2011年より京都にも住まいを構え、イタリアと日本との二拠点生活を送る。

    千年にわたり、ガラスの伝統技術が受け継がれるヴェネツィア・ムラーノ島において、工房のガラス職人とのコラボレーションにより作品を制作。無色透明なガラスにこだわり、光の輪郭を描き出す有機的なフォルムの作品を生み出してきた。伝統ある古い建造物の中で作品を展示することも多く、置かれる空間の特性を意識したインスタレーションで評価が高い。
    三嶋の作品はそこに存在する場のエネルギーを汲み取り、それをガラスのフォルムや輝きによって増幅させ周囲の空気を一変させる力を備えている。

    都内では、COREDO室町テラスの吹き抜け空間などにガラス作品を常設。

写真撮影について

会期中は、写真撮影をお楽しみいただけます。

本展会期中は、写真撮影が可能です(一部の資料・映像・展示を除く)。
撮影の際は以下の諸注意を必ずご確認いただき、館内スタッフの指示に従ってください。

  1. まわりの方へのご配慮をお願いします。
  2. フラッシュ・レフ版・三脚・自撮り棒・望遠レンズのご使用はご遠慮ください。
  3. 安全確保のため、撮影をお断りするお声掛けをする場合がございます。
  4. 動画の撮影はご遠慮ください。
  5. 撮影機器の落下や展示品に触れてしまう恐れがあるため、展示品の真上からの撮影や身を乗り出しての撮影はご遠慮ください。
  6. 撮影は非営利目的の個人利用に限ります。商業撮影は、事前申請が必要です。
  7. SNS等での写真の公表にあたって、写り込んだほかの来館者の肖像権に触れる場合があります。当館では責任を負いかねますのでご了承ください。
  8. その他、作品や建物に危険が及ぶ行為は禁止しています。

関連イベント&プログラム

ゆったり鑑賞日(フラットデー)

2025年1月22日(水)10:00~18:00(最終入館17:30)
詳細はこちら

ゆったり鑑賞日(フラットデー)に作品を鑑賞している人々

ベビーアワー(フラットデー)

2025年1月29日(水)10:00~15:00(本館内でベビーカーを利用できる時間)
詳細はこちら

ベビーアワー(フラットデー)に作品を鑑賞している人々