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講演会「メイナクの兄弟との出会い」

展覧会関連プログラム

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講演会「メイナクの兄弟との出会い」

ここにあるのは簡素な形、その極北だ。動物の形態をもとにした簡素化なので、この作品にたいしてミニマリズムという用語を使うことに異議のある人もいるかもしれない。だが私は、物象を芸術様式にもとづいて構築していないこと、しかもそれによって、かえって物質にそなわる美が浮上しているところに、ミニマリズムほんらいの意味が現れ出ていると思う。それらの希求こそ、現代美術を簡素さへ向かわせた根源だったはずだ。簡素さとは、別の言葉で呼べば〝原初の豊かさ〟である。(『ブラジル先住民の椅子』展 図録 所収論文「アリクイの椅子」樋田豊次郎より抜粋)

本展の調査のために訪れたサンパウロで出会ったブラジル先住民のメイナクの兄弟。彼らとの対話によって見えてきたブラジル先住民の椅子の魅力、そして、先住民の椅子をコレクションし続けるベイ出版の活動について、ブラジルで撮影した豊富な写真も交えながら、本展の見どころをご紹介します。

日時:2018年7月7日(土)14:00~15:30
会場:東京都庭園美術館 新館ギャラリー2
登壇者:樋田豊次郎(東京都庭園美術館 館長)

定員:120名
※予約・参加費不要。ただし、当日有効の本展チケットが必要
※定員超過の場合はご入場いただけませんので、あらかじめご了承ください。

お問合せ先
東京都庭園美術館 事業企画係 「ブラジル先住民の椅子」展 講演会担当
Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
E-mail:info@teien-art-museum.ne.jp

東京都庭園美術館館長 樋田豊次郎

1950年生まれ。1979年より東京国立近代美術館工芸館に勤務。2007年に秋田公立美術大学理事長及び学長に就き、16年から東京都庭園美術館館長。日本ならではの造形芸術として「工芸」の再評価を試みてきた。主な展覧会は「ヨーロッパ工芸新世紀」(1997)、「工芸の領分」(1994)等。著書は『明治の輸出工芸図案-起立工商会社工芸下図集』(1987)、『工芸の領分-工芸には生活感情が封印されている』(2006)他多数。