「建物公開2026 アニマルズ in 朝香宮邸」関連プログラム 『孔雀の舞』
2026年度東京都庭園美術館インターンシップ生による記事です。
東京都庭園美術館は動物と多くのゆかりがあります。
かつてこの空間が朝香宮邸として使われていた当時は、施主であった鳩彦王・允子妃の意向により、鳥、犬、ウサギ、魚など数多くの動物たちが飼育されていました。そして、動物は室内の装飾にも登場しています。
当館で、年に一度行われている建物公開展。毎年様々なテーマを設け、建築としての魅力を紹介しています。今年度は動物とのつながりに焦点を当てた「建物公開2026 アニマルズ in 朝香宮邸」を開催しました。


東京都庭園美術館蔵

本ブログでは、2026年4月26日(日)に実施された、関連プログラム「孔雀の舞」の様子をご紹介します。

イベントでは、久伊豆神社(埼玉県さいたま市岩槻区宮町)の春季例大祭において毎年奉納される「孔雀の舞」を当館芝庭にて特別披露して頂きました。
同神社には、朝香宮家が飼育していた孔雀のうち3羽が1938年に奉納され、現在でも歴代宮司や地元の方により、その子孫たちが大切に育てられています。今回披露して頂いた舞は、孔雀奉納80年祭が行われた2018年に創作されました。
本展覧会でも、当時飼育されていた孔雀の映像が展示されています。広々とした園内をゆったりと歩き、大きく美しい羽を広げる白孔雀が放し飼いにされている様子が印象的です。

舞を奉納したのは、埼玉県さいたま市岩槻区にある開智中学・高等学校(岩槻IB探究部)の生徒。鳩彦王、宮司、孔雀に扮した装束をまとった生徒が登場し、可憐な舞を披露してくれました。芝庭には多くの観覧者が訪れ、館内の展覧会を見ていた方の中にも、南側ベランダから様子を覗く方が多く見受けられました。



孔雀の装束は、背中に付いている大きな羽が腕の動きに合わせ開閉し、一斉に開かれると非常に華やかで、庭園の中でも目を惹きます。孔雀の長い首と頭も再現されており、歩く際にも優雅で独特のリズムを持つ、孔雀らしい動きを舞として表現していました。また、次々と変容する編成によって、それぞれの孔雀たちの羽が多様な重なりを魅せ、引き込まれます。さらには宮司を取り囲み、紙吹雪が舞う演出に春のお祭りが想起され、残り少ない春の様相も楽しむことができました。




終了後、舞での孔雀の動きを真似て遊ぶ子供さんに癒され、会場はほのぼのとしたあたたかい空間になりました。多くの観客の皆様も、美術館の新たな楽しみ方を堪能されていた様子でした。
展覧会を訪れる際には、関連している歴史や現在も続く文化を併せて感じることで、より一段深く楽しむことができると思います。当館では、建設当時の姿を想像し、生活を感じながら現在の建築空間に向き合うことも、一つの楽しみ方としておすすめいたします。また、美術館の新たな取り組みにも注目して頂ければと思います。

執筆:東京都庭園美術館インターン 岡本まい / 撮影:当館職員