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トークイベント「エキゾティック×モダン フランス最後の夢」

展覧会関連プログラム

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トーク「エキゾティック×モダン フランス最後の夢」

「エキゾティック×モダン」展では、両大戦間期に盛んとなった非ヨーロッパ圏の文化・美術が、同時期に花ひらいたアール・デコの美意識にどのような影響を与えたかをテーマとしています。

本イベントでは、生粋のパリジャンであり、文化・スポーツ分野でジャーナリストとして活躍するフローラン・ダバディ氏を講師に迎え、当時のフランスの社会的状況を植民地や移民との関係から考察し、現代フランスのアイデンティティが形成されていく過程に迫ります。

第一世界大戦を経て、勝ち組とはいえ大きなダメージを受けたフランスは、国際連盟を信用せず、天敵ドイツを警戒し、世界恐慌の到来を恐れていました。
一方、パリは相変わらず世界のアートの中心であり、パリジャンのart de vivreも世界が憧れる対象となっていました。19世紀末のジャポニスムから始まり、アンリ・ルソーの絵の人気もヒントであるように、20世紀前半のフランス人は非ヨーロッパ圏に対して好奇心旺盛でした。両大戦間期、パリのエキゾティック・モダン・ブームを体現する1931年開催のパリ国際植民地博覧会がその至りになるはずでした。しかし、ディレクターを務めるリオテ大将はオープニング・スピーチで一瞬だけ弱気を見せ「この博覧会は我々にとって新たな希望を見出すか、それとも(フランス帝国の)黄昏を暗示するのか、正直わからない」という意味深い言葉を残します。
私はこの講演で、(植民地)帝国と呼ばれた当時のフランスの海外領土と、その移民である外国人たちと、フランス国内との関係を説明します。政治、経済、社会、文化、現代フランスのアイデンティティが明らかにこの時代に宿っています。

フローラン・ダバディ

日時:2018年11月3日(土)14:00~
会場:東京都庭園美術館 新館ギャラリー2

講師:フローラン・ダバディ氏(文化・スポーツジャーナリスト)

参加費:無料 ※ただし「エキゾティック×モダン」展の入館料が別途必要。
定員:120名(事前申込制)

申込方法:受付を終了しました。多数のご応募ありがとうございました。

お問合せ先
東京都庭園美術館 事業企画係 「エキゾティック×モダン」展 講演会担当
Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
E-mail:info@teien-art-museum.ne.jp

講師紹介

  • フローラン・ダバディ
     

    Florent Dabadie
    1974年、パリ生まれ。1998年、映画雑誌『プレミア』の編集者として来日。’99~’02年、サッカー日本代表トゥルシエ監督の通訳兼アシスタントを務める。現在はスポーツキャスターやフランス文化イベントの制作に関わる。