メインコンテンツにスキップ

ムニール・ファトゥミによる新作映像《ヒューマン・ファクター》を上映中

展覧会関連プログラム

image

ムニール・ファトゥミ《ヒューマン・ファクター》

ムニール・ファトゥミによる新作映像《ヒューマン・ファクター》を上映中

《ヒューマン・ファクター》(2018年、映像 15分56秒)は「エキゾティック×モダン」展のテーマを現代の視点から改めて捉えることを目的に、モロッコ生まれフランス在住の現代美術家ムニール・ファトゥミとのコラボレーションによって生まれた、本展のための新作映像作品です。ムニールは、フェルナンド・レジェやロベール・マレ=ステヴァン、ポール・ポワレが美術にかかわり、アール・デコのマニフェストとされているマルセル・レルビエによる無声映画『人でなしの女(L’inhumanie)』(1924年)を分解し、1931年のパリ植民地博覧会や当時のアール・デコに関するアーカイヴ資料、ジョセフィン・ベイカーをはじめ時代を象徴するようなイメージ、3Dアニメーションを織り交ぜながら、「身体(Body)」「機械(Machine)」「実験(Experiment」の3部構成によって再構築しました。大戦間期のフランスにおける、華やかでモダンな一面とは別の側面であるアール・デコとエキゾティシズムが交わる潮流を考察しようと試みています。その多様なイメージの重なりには、フランスで芸術に関わる一人の作家として、自身を常に「他者」として見るような複雑な心情もあらわれているのかもしれません。

Mounir Fatmi ムニール・ファトゥミ

1970年モロッコ、タンジェ生まれ。パリ在住。ローマの美術学院で学び、映像、インスタレーション、絵画彫刻等を手がけるマルチメディア作家。ポスト・コロニアリズムの世界における宗教、消費、イデオロギーなどのテーマと向き合いながら、自らのアイデンティティを普遍化させていく制作姿勢が高く評価され、世界中の個展、グループ展、国際展に参加。2017年のヴェネチア・ビエンナーレではチュニジアが60年ぶりに参加となり、各所での展示を行った中、チュニジアの作家とは別に選ばれたムニールは「亡命館(エグザイル・パビリオン)」を作り、作家自身の移動と制作の軌跡を示した。2006年カイロ・ビエンナーレにてグランプリ受賞。2013年ダカール・ビエンナーレにてサンゴール賞を受賞。2010年カイロ・ビエンナーレにてグランプリ受賞。2013年第3回ヴィクトリア&アルバート美術館ジャミール賞の最終選考に残る。日本では森美術館のアフリカ・リミックス(2006)に続いて瀬戸内国際芸術祭(2016)、岐阜県立美術館「ディアスポラ・ナウ!~故郷をめぐる現代美術」展(2017年)、越後妻有大地の芸術祭(2018年)に参加している。

上映時間:開館時間中ループ上映。上映は閉館10分前まで
上映会場:ギャラリー2

*なおギャラリー2でイベント開催時間前後1時間は上映を休止いたします。イベント日程の詳細についてはトップページのカレンダーをご確認ください。

お問合せ先
東京都庭園美術館 事業企画係 「エキゾティック×モダン」展 担当
Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
E-mail:info@teien-art-museum.ne.jp

関連展覧会

エキゾティック×モダン アール・デコと異境への眼差し
2018年10月6日(土)〜 2019年1月14日(月・祝)