メインコンテンツにスキップ

ベビーデーを開催しました(「蜷川美花 瞬く光の庭」展)

活動報告ブログ

「以前は行っていたけれど、子供が出来てから美術館から足が遠のいてしまった。」
「途中で赤ちゃんが泣いたらどうしよう・・」

美術館では静かにしなければならないというイメージから、赤ちゃんと暮らすご家族が来館を躊躇ってしまう現状があります。

赤ちゃんは美術館に来てはいけないのでしょうか?
もちろん、走り回ったり、必要以上に大きな声で話すことはできません。ですが、大人の見守りと寛容な態度があれば一緒に展覧会を楽しむことができます。

当館は普段から赤ちゃんの来館を歓迎していますが、もっと気兼ねなく来館できる美術館を目指し、2021年より「ベビーといっしょにミュージアムツアー」を展覧会ごとに実施しています。休館日のゆったりとした環境で、アート・コミュニケータがご家族とともに展覧会をまわる約1時間のツアーです。

ツアーでは人数を限定していましたが、より多くのご家族が参加できるように、2022年8月22日に当館では初めての試みとなる「ベビーデー」を開催しました。開催中の「蜷川実花 瞬く光の庭」展での初回。赤ちゃんと家族のみに開かれた特別な一日です。当日は136名のみなさんが来館しました。

保全の観点から、通常の開館日には本館内に入ることができないベビーカーも、この日は特別に使用することができます。

展示室内の各所では、アート・コミュニケータが参加者のみなさんを見守ります。会場の案内のほか、保護者の方とは作品や建物を見ながら会話をしたり、赤ちゃんにも声をかけます。

赤ちゃんたちの声が響く館内。普段であれば気を遣ってしまいそうですが、今日は全員が赤ちゃん連れだから気になりません。

親子2名での参加以外に、夏休み中のきょうだいも一緒に来てくれた家族もありました。

こちらはご希望の方を対象に行った「ミニ鑑賞ツアー」の様子です。アート・コミュニケータの案内のもと30分ほどで展覧会の一部をまわります。保護者の方も作品を前に沢山お話ししてくださいました。

気になったものを見つけると「あっ!」と声を出し、指差しや、体が動いたり。赤ちゃんの反応から大人同士の会話も広がります。

暑い日にも関わらず、多くのご家族が参加してくださいました。

感想を紹介します。(当日アンケートより)
・みなさん⾚ちゃん連れなので、⼦どもが泣いても気にせずにゆっくり展⽰を⾒れた
・スタッフの⽅が気軽に声掛けくださり、⼦どもも⼿を振ったりと楽しそうだった。ベビーカーなど、⼿がふさがっているときに補助いただきとても助かった。
・対話しながら⼦供の興味に寄り添っていただき、良い美術館デビューをすることができました。

赤ちゃんや小さい子供たちとともにご家族がのびのびと過ごせるよう、今後も様々なプログラムに取り組んでいきたいと思います。

概要

ベビーデー

日時2022年8月22日(月)10:00~15:00
場所東京都庭園美術館
対象ベビーカーに乗る年齢・月齢の赤ちゃんとその保護者
参加人数136名(52組)
運営協力アート・コミュニケータ東京、ベビーといっしょにミュージアム
撮影池ノ谷侑花(ゆかい)
執筆大谷郁(教育普及担当)