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障害のある方対象 アート・コミュニケータとめぐる庭園美術館(「蜷川美花 瞬く光の庭」展)

活動報告ブログ

当館では、各種の障害者手帳をお持ちの方と介助者の方を対象に、「アート・コミュニケータとめぐる庭園美術館」を2020年より開催しています。
約90年前に邸宅として建てられた本館は歴史的な建物を魅力とする一方で、段差や狭い場所も多く、身体の状況によって不安を感じたり、来館を躊躇してしまうことも想像できます。
このプログラムは美術館の休館日を利用し、貸し切りの環境の中で行うため、ゆっくりと展覧会をまわることができます。当日は参加者1組ごとに1名のアート・コミュニケータ(*)が寄り添い、それぞれのペースにあわせて、一緒に会話をしながら展覧会を観覧します。

2022年7月25日、「蜷川美花 瞬く光の庭」展で開催したプログラムの様子を写真で報告します。
この日は35名の方にご参加いただきました。

最初は少々緊張気味の雰囲気ですが、作品を前にお話しをしながら、少しずつ打ち解けていきます。
アール・デコ様式の建物自体に興味を持ち、展覧会の作品とあわせて各部屋のデザインをじっくりとご覧になる方もいらっしゃいました。

会場のあちこちで会話が弾む様子が見られます。

このグループはウェルカムルームに立ち寄り、触る地図「さわる小さな庭園美術館」を体験しています。手指の感触を頼りに、当館の建物の特徴や歴史を想像します。

「すいている館内をゆっくりまわることができてとても良かった」
「コミュニケーターの⽅と沢⼭話せました」
「子供もいろいろなものに興味をもってくれたと思います」
アンケートに寄せられた感想の一部です。
ご参加いただいたみなさんの意見をもとに、スタッフも学びながらプログラムを計画しています。

本年度は展覧会ごとに1回ずつ実施します。
今後の開催予定はこちら

まわりに気を遣わずご自身のペースで展覧会を見たい、作品を見ながらおしゃべりを楽しみたい、そんな方はぜひお申込みください。

概要

障害のある方対象 アート・コミュニケータとめぐる庭園美術館
日時2022年7月25日(月)〈午前の部〉 10:30〜12:00〈午後の部〉 13:30〜15:00
場所東京都庭園美術館
対象身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳などをお持ちの方
参加人数午前:10組19名 午後:8組16名
運営協力アート・コミュニケータ東京
執筆大谷郁(東京都庭園美術館 教育普及担当)