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20世紀の映像百科事典 〈エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ〉上映会・番外編

展覧会関連プログラム

写真左:「マサキン族(東アフリカ・コルドファン)料理と食事」、写真右上:「バリ島カランガッサム県イセー村のリズミカルな米搗き」、写真右下「マルミズムシの一種 分泌物による身繕い」

20世紀の映像百科事典〈エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ〉上映会・番外編

「マスク展」期間中、新館ギャラリー1で上映している〈エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ〉。
「もっと見てみたい!」の声にお応えして、上映会を開催いたします。
ゲストや参加者のみなさんと一緒に映像の中をフィールドワークするようにトークしながら映像を見ます。

〈エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ(EC)〉とは、ドイツ国立科学映画研究所で1950年代に構想された、民族学、生物学など多岐の分野にわたり、あらゆる人や生き物の営みを「映像による百科事典」として記録しようという一大プロジェクトでした。その内容の濃さ貴重さにもかかわらず、16ミリフィルムというメディアの特質上、保存や上映が難しく、忘れられた存在となっていました。
しかし日本においては2012年、ECフィルム上映会チームが立ち上がり、民族学研究者や映画監督、ダンサーなど様々な分野のゲストと観客が一体となって映像を読み解き、そこから未来につながる知恵を汲み取る作業を続ける「上映会」シリーズがスタートしました。その他、アートスペースにおける上映など、現代的な利用方法の模索も始まっています。
このプログラムでは、仮面以外のECの映像も上映し、その圧倒的な面白さと歴史的価値をお伝えします。そして保存活用の難しいアーカイブ映像の今後を、共に考えていきたいと思います。

2015年6月20日(土) 16:00〜17:30ごろ(開場 15:45)
会場:新館ギャラリー2(この日は国立民族学博物館ビデオテークの上映はありません)
ゲスト:関根秀樹(古代技術史・民族文化研究家)
コーディネーター:下中菜穂(ECフィルム上映会チーム)

定員:80名
無料(ただし会場が美術館内のため「マスク展」鑑賞チケットは必要です)・事前申込不要
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館
協力:公益財団法人下中記念財団、ポレポレタイムス社、ECフィルム上映会チーム

【予定している上映プログラム】 *都合により変更になることもございます。

  • クラホ族(ブラジル トスカンティンス地方)
    “コクリト”仮面編み/”コクリト”仮面舞踊 (1959年撮影)
  • アルファコ族(コロンビア シェラネヴァダ・デ・サンタ・マルタ)
    竜舌蘭繊維の糸づくりと紐づくり (1969年撮影)
  • マサキン族(東アフリカ・コルドファン)
    料理と食事 (1963年撮影)
  • ルーマニア
    ヴァデアの焼き壷によるパン焼き (1969年撮影)
  • マルミズムシの一種 分泌物による身繕い(1982年撮影)
  • ハリモグラ 走行(1953年撮影)
  • 西ノルウェー
    水車鋸での板づくり (1953年撮影)
  • バリ島 カランガッサム県
    イセー村の口琴の合奏 (1973年撮影)
    *民族名、撮影地名には、現在では用いられない名称がございますが、製作当時の表記を尊重しました。

お問合せ先
東京都庭園美術館 事業企画係 「マスク展」担当
Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
E-mail:info@teien-art-museum.ne.jp

ゲスト紹介

関根秀樹(せきね ひでき)

1960年福島県生まれ。文系・理系・芸術系の多分野を気ままに往還するフリーの研究者&もの書き&もの作り。非常勤講師として和光大学では「火の人間史」と「音響人類学」。桑沢デザイン研究所ではプロダクトデザイン「手で考える道具と技術」。多摩美術大学では日本画・油画の「絵具実習」を担当。著作も数多く、各地でさまざまなワークショップや実験講座を展開。キリモミ式発火法で火種まで5秒の「火起こし世界チャンピオン」で、ネイティブアメリカンの長老たちに火起こしを教えたこともある。人間学研究所研究員(教育人間学)。
7月18日と8月9日に福島県の郡山市立美術館で野外彫刻とサウンドオブジェのワークショップを実施。

関根秀樹

コーディネーター紹介

下中菜穂(しもなか なぼ)

造形作家、もんきり研究家、出版業、東京造形大学講師。いったんは忘れられていた、江戸時代の「紋切りあそび」を通して、「かたち」に込められた祖先の暮らしぶりや文化、自然観などを紹介。文様を暮らしの中で楽しむ生活文化を現代によみがえらせるべく活動している。本の出版、国内外でワークショップや展覧会を開催。東京都庭園美術館とは2012年より「たてもの文様帖」ワークショップを続けている。
また、2012年より中植きさら(ポレポレタイムス社)、丹羽朋子(文化人類学者)とともにECフィルム上映会チームとして、東中野ポレポレ坐にて「EC上映会」を開催している。次回上映会は7月4日

関根秀樹

関連展覧会

フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵マスク展