ここクリエイション「響きあう、いまとあなたと」
ワークショップ「つむぎねin the forest」(2014年)の様子
ここクリエイション「響きあう、いまとあなたと」
「ここ」という場所と「co-creation(共創)」する―それが東京都庭園美術館の「ここクリエイション」です。建物見学や展覧会鑑賞から一歩踏み込んで、部屋ごとに多彩な表情を見せる当館の建築空間を舞台として、創作活動を行うプログラムです。「この場・この空間」を感じ取り、寄り添うためのワークショップを、アーティストが考え、リードします。
つむぎねの音楽は、楽譜を使いません。
パフォーマーの生み出す音はそれぞれ小さな音の粒子でしかなく、一人だけでは成立しません。
一人ひとりの音は呼吸や鼓動のリズムなど、身体が持つ有機的なリズムに基づき発せられますが、それらが互いに重なり、影響しあい、大きな一つの響きを作り上げていきます。
そんな「つむぎねメソッド」により、今回は参加くださる皆さんと、また庭園美術館の空間そのものも共鳴する楽器となって、新たな音楽を生み出していくワークショップです。
感覚を研ぎ澄ませて耳を開き、他者や空間と響き合う。自我をなくし「自然体」に帰って、響きの一部になる。
そんな原始的なコミュニケーションを感じるようなワークを、おもに「声」を通して行います。
「声」は「歌」ではなく、呼吸の延長線上にある息の音や響きといった、とてもシンプルなものです。
あなただけが持つ声の響きを重ねあい、いま、ここでしか生まれない大きな一つの音のオブジェを、庭園美術館の空間に作り上げてみませんか?
宮内康乃
3年目となる今年度は、音楽パフォーマンスグループ「つむぎね」を主宰する作曲家・宮内康乃さんを迎え、「声」を使ったワークショップとパフォーマンスを行います。ワークショップでは、美術館の建築空間の中でどんな風に声が伝わっていくのかを実験したり、空間の表情にあわせた音を探したりして、自身の感覚を研ぎ澄ませるワークを行い、最終日にはその学びの成果を発表します。音楽的な技術を磨くのではなく、自身の身体と声を、場(空間)と他者に呼応させることで、自身の身体と心の感覚を澄ませていくことを目的としています。
全3日間のワークショップには日程的に参加するのは難しいという方は、ぜひ最終日のパフォーマンスをご観覧ください。アーティストと参加者がいかに空間に向き合ってきたのか、その軌跡を追体験していただきます。(パフォーマンス観覧も事前申込制です。)
【ワークショップ】
全3日間のワークショッププログラム
1日目 | 2018年 | 2月4日 | (日) | 18:00~21:00 | |
2日目 | 2月10日 | (土) | 18:00~21:00 | ||
3日目 | 2月11日 | (日) | 18:00~21:00 |
会場:東京都庭園美術館(集合場所などは、参加者の方に別途ご連絡します)
講師:宮内康乃(作曲家・音楽家)
対象・定員:3日間とも参加できる方対象 15名(表現活動の経験の有無は問いません)
(小学校高学年くらいから参加できます。親子参加でも可)
参加費:3回分6,000円
【パフォーマンス観覧】
2018年2月11日(日) 19:00~ 20:00ころには終了の予定です
会場:東京都庭園美術館
(閉館後のため、正門で受付したお名前を確認させていただいてから館内にご案内します。遅れてご来場された場合には、ご案内できない場合もございます)
パフォーマー:宮内康乃(作曲家・音楽家)およびつむぎねメンバー
ワークショップ参加者たち
定員:30名程度
観覧料:無料
受付を終了しました。多数のご応募ありがとうございました。
- 申し込みが定員に達し次第、受付を終了します。お申込いただいてから3日以内にはプログラムの詳細をお知らせするメールをお送りいたしますが、4日を過ぎても当館からの連絡がない場合には、通信トラブルの可能性がありますので、お電話でお問合せください。
- お申込の際にご記入いただくメールアドレス・電話番号等の個人情報は、お申し込みいただいたプログラムに関する連絡事項等を、当美術館からお伝えするために使用させていただきます。その他の目的に使用することはありません。
- プログラムの様子は、当館の活動記録のために撮影させていただきます。活動紹介や広報活動として、ウェブサイトやSNS、印刷物などに使用することがありますので、ご了承ください。
つむぎねの活動の様子
一昨年度のここクリエイション「透明になるためのプラクティス」の様子
昨年度のここクリエイション「透明になるためのプラクティス」の様子
お問合せ先
東京都庭園美術館 事業企画係 ラーニング・プログラム「ここクリエイション」担当
Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
E-mail:info@teien-art-museum.ne.jp
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講師紹介
宮内康乃 Yasuno Miyauchi
作曲家、つむぎね主宰。東京学芸大学G類音楽科作曲専攻卒業、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)メディア表現研究科修了。大学にて作曲を、大学院にて電子音楽やメディアアートを学んだ結果、人間の身体を通して生まれるプリミティブな表現にたどり着き、修士制作として作曲した、人間の呼吸の有機的な伸縮により紡ぎ出される女声のための合唱曲「breath strati」が、2008年オーストリア、リンツでの「Prix Ars Electronica」 Honorary Mentionを受賞。その作曲法をもとに、2008年より音楽パフォーマンスグループ「つむぎね」を立ち上げ、活動を開始。自身の独自の表現を「つむぎねメソッド」と名付け、そのだれもが参加できるシンプルなアプローチをもとに、老若男女皆で音を紡ぐ、ワークショップ活動に積極的に取り組んでいる。