ここクリエイション「透明になるためのプラクティス」
左:『雨を乞う』(2014年)より Photo: Ryo Mitamura
右2点:練馬区立美術館ワークショップ『触れる―森と踊ろう―』(2014年)より Photo: Yuichiro Matsui
ここクリエイション「透明になるためのプラクティス」
東京都庭園美術館は、本館(旧朝香宮邸)、新館、庭園と、それぞれ全く性質の異なる空間を有しています。展覧会やプログラムを作る時、私たち美術館が大切にしているのは、この空間性です。
「この場・この空間」を感じ取り、場所と自分との関係性を創りだしていくトレーニング――それが、東京都庭園美術館の新しいラーニング・プログラム「ここクリエイション」です。「ここ」という場所と「co-creation(共創)」するこのプログラムに、ぜひご参加ください。
「家と美術館、日常と非日常、あの世とこの世も。
切り離せないもの、本当は含まれていること。
いつの間にか引いてしまった線を越えてみる。
意識と身体を軽やかに動かし、行き来して
“あいだ”に立って、透明になる。
澄んでいく心で、ここにいる精霊たちに気付けるように。」
東山佳永
今年度は前期後期にわたるプログラム「透明になるためのプラクティス」を実施します。
前期【精霊たちの仮面舞踏会】
階段、暖炉、姫宮の部屋…邸内の気になる場所をリサーチし、それぞれの場所の精霊のマスク(仮面)をつくります。その空間でムーブメントを見つけ、起こし、ダンスを作ります。
そこで生まれた仮面とダンスを用い仮面舞踏会を開きます。まずは内側から美術館を捉えます。
後期【精霊たちの庭園演奏会】
庭にある音を拾いあつめ、音楽にしていきます。すでにある音たちに気付き、それに添える音や詩も考えてみましょう。即興の要素も入れながら一つの音楽をつくり、庭園演奏会を開きます。
音楽を纏うと風景が変わります。美術館に音楽を装ってもらい、外側から美術館を捉えます。
【前期】
2015年8月15日(土) 17:00~20:00
8月22日(土) 17:00~20:00
*閉館後の時間も含まれるので、気兼ねなく踊ってください。
【後期】
2015年10月31日(土) 13:00~16:00
11月7日(土) 13:00~16:00
会場:東京都庭園美術館(集合場所などは、参加者の方に別途ご連絡します)
講師:東山佳永(踊り手/美術家)
参加費:前期後期それぞれ3,000円
対象:小学校高学年~大人対象
定員:15名
*未就学のお子様を同伴で参加される方、視覚や聴覚に障害があるなどサポートが必要な方は、事前にご相談ください。
- 申込方法:
- お申込みは締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。
お問合せ先
東京都庭園美術館 事業企画係 ラーニング・プログラム担当
Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
E-mail:info@teien-art-museum.ne.jp
講師紹介
東山佳永(とうやま かえ)
空間をしつらえる作家/その時間に存在する踊り手
動きや言葉を編み、物語を生む。
幼少時より動きの軌跡、身体の線の美しさに目覚め、踊りを始める。
土地や場所の声を汲み、状況/情景を構成し時空間を設える。
分野やものごとの隔たりを溶かすような活動で独自のスタイルを築き、あいちトリエンナーレ2013などの芸術祭や企画に出品。
こどもや大人へのWS、舞台映像出演、詩や物語の執筆や朗読も。2014年度よりsmall village(しぜんの国保育園)に拠点を設け、継続的なWSを行いアーティストとして日常的にこどもたちと関わる取り組みをしている。
http://touyamakae.net/
Photo: Chihaya Kaminokawa
ゲストミュージシャン紹介
齋藤紘良(さいとう こうりょう)
作曲家/しぜんの国保育園園長
映像への楽曲提供や音楽WS、講演などを活動の中心とする。齋藤紘良&ミラージュ楽団、COINN、季刊誌BALLADなどをプロデュース。ソロ作品「MIRAGE」がイギリスのTimbreland Recordingsより発売。保育園では芸術、自然、食を基盤とした保育を実践している。