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講演会「子どもは愛されたのか? ヨーロッパの子ども服の歴史」

展覧会関連プログラム


『ギャルリー・デ・モード・エ・コスチューム・フランセ』ピエール=トマ・ルクレール原画、デュパン版刻
Plate 146 ポーランド風後ろ開きのドレスを着た少女とスケルトン・スーツの少年たち(部分) 1781年

講演会「子どもは愛されたのか? ヨーロッパの子ども服の歴史

私たちは、いつの時代も家族の情愛のあり方やこどもに向けるまなざしは変わらないものと、思い込んでしまってはいないでしょうか?
1960年、ヨーロッパのこどもたちの歴史について書かれた衝撃的な内容の本が出版されました。フィリップ・アリエス著『アンシャン・レジーム期の子どもと家庭生活』(邦題:〈子供〉の誕生 アンシャン・レジーム期の子供と家族生活)です。この本の中で、著者アリエスは「初めて社会全体がこどもを「こども」として捉えたのは、18世紀後期のことである」と指摘しました。こどもは現代と同じ様には愛され慈しまれていなかった、という指摘は、多くの人に驚きを与えたでしょう。
その後のこどもの服装の研究が、アリエスの著作から受けた影響も少なくありません。本展「こどもとファッション」は、この半世紀前の著作から発展させたこども服研究の実りであり、19世紀から20世紀初頭、さらには日本のこども服の洋装化まで範囲を広げています。
本展開催を記念しての講演会では、監修者である東京家政大学教授・服飾文化学会会長の能澤慧子先生をお招きし、「こども服」が生まれる前の時代のこども達の置かれていた状況、こども服の歴史、こども服に見るジェンダー観などについてお話いただきます。展覧会をより深く楽しめるエピソード満載の講演会です。どうぞご参加ください。

2016年7月23日(土) 14:00~15:30(開場13:30)
会場:新館ギャラリー2
講師:能澤慧子(東京家政大学教授、本展監修者)

無料(ただし会場が美術館内のため「こどもとファッション」展鑑賞チケットは必要です)・事前申込不要
定員:80名

*本プログラムは事前予約不要ですが、車椅子をご利用の方はスペース確保のため、事前にご連絡ください。
*講演会当日は託児サービスがございます。定員になり次第締め切りますので、お早めにご予約ください。
託児時間 13:30~16:30 事前予約制・定員10名前後
託児料金 0歳~1歳 ¥2,000 2歳~6歳 ¥1,000円
託児会場 東京都庭園美術館 本館中3階スタジオ
ご予約・お問い合わせ先 イベント託児マザーズ 0120-788-222(平日10:00~12:00、13:00~17:00)
予約開始 5月20日(金)

お問合せ先
東京都庭園美術館 事業企画係「こどもとファッション」講演会担当
Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
E-mail:info@teien-art-museum.ne.jp

講師紹介

  • 能澤慧子(のうざわ けいこ)お茶の水女子大学卒業。東京家政大学家政学部服飾美術学科教授。専門は西洋服装史。ファッション史を通して、文化、美意識、ジェンダーなどを探求。著書に『モードの社会史』、『二十世紀モード』、『日本服飾史』(共著)、訳書に『ポール・ポワレの革命』、『ジェイン・オースティン ファッション』など。『ファッション史の愉しみ』などの展覧会監修も手がける。