国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス
2011年7月14日(木)〜9月25日(日)

ロシア・サンクトペテルブルグにある国立エルミタージュ美術館は、その類い希なる充実したコレクションによって、世界有数の美術館として知られています。同館の数ある作品群のなかでもとりわけ貴重とされるガラスコレクションは、14世紀から20世紀にわたる幅広い時代を網羅し、ヴェネツィアやボヘミア、イギリス、スペイン、フランスなど、ヨーロッパ各地で制作されたガラス芸術の多様性を、当時の最高峰レベルの作品を通じて概観することができます。ロシアの歴代皇帝や貴族、名士によって収集されたこれらの作品群は、ロマノフ王朝の栄華を彷彿とさせるたいへん貴重なコレクションとして、今日に至るまで同美術館で大切に保管されてきました。
 本展では、ガラス器のみならず、ステンドグラスやモザイク、ビーズを使用した手工芸作品や、日本では初めての公開となる、ロシア皇帝ゆかりの帝室ガラス工場で制作された作品群など、計200点あまりの作品を通じて、ヨーロッパからロシアへと伝えられたガラス工芸の美500年の歴史をご紹介します。