イタリアの印象派 マッキアイオーリ
2009年1月16日(土)−3月14日(日)

 19世紀イタリア。リソルジメント(国家統一戦争)の熱い機運に呼応して、古い伝習に固執するアカデミスムの絵画に対し、自由と独立の理想を掲げた新しい傾向の絵画を創造する動きが各地で起こってきました。そのなかのひとつ、1850年から60年頃にかけてトスカーナ地方で形成された反アカデミスムの絵画運動が、マッキアイオーリ(マッキア派の画家たち)です。運動の中心となったのは、ファットゥリやレーガ、シニョリーニといった若き芸術家たちでした。彼らは自然界の光や色彩、明暗が織りなす関係(=マッキア)を追求し、絵画のリアリティを高めていきました。当時フランスでは印象派の画家たちが自然主義的な新しい表現手法を模索していましたが、マッキアイオーリの試みはまさに「イタリアの印象派」そのものでした。

 本展では、日本初公開の作品を含む50点あまりの絵画作品により、風景や日常生活、戦場で活躍する兵士たちの姿を、活き活きとした詩情豊かな画風で描いたマッキアイオーリの活躍をご紹介します。