ポワレとフォルチュニィ展
 2009年1月31日(土)〜3月31日(火)
 (2月12日(木)、3月25日(水)は開館)

 西欧においてコルセットは、ルネサンス以降数百年間にわたり、女性のウエストを締めあげることによって衣服のシルエットを支配してきました。しかし、20世紀初頭、女性のファッションはコルセットの着用をやめたことにより劇的に変化します。女性の肉体は「解放」され、衣服の簡素化と機能性の追求がすすみました。そしてそれは1906年のポール・ポワレの「コルセットからの解放」から始まると考えられています。
 一方、ヴェネチアで絵画・彫刻・舞台芸術・インテリアデザインなど多方面で活躍したマリアノ・フォルチュニィは、テキスタイルでも20世紀最高のデザイナーといわれています。また彼が生み出したコルセットを用いない古代ギリシャ風のプリーツ・ドレス「デルフォス」は、圧倒的なシンプルさと鮮やかな色彩と光沢により、今日のデザイナーたちにも絶大な影響を与えています。

 本展では20世紀初頭を代表するモード界の巨人、ポール・ポワレとマリアノ・フォルチュニィの仕事に焦点をあて、彼らのドレスとポワレが力を注いだファッション・プレートなどを展示します。また前時代の歴史的なコルセットとドレス、現代のコルセットをモティーフにした作品なども展示し、二人の衣装の革新性と現在と過去のモードの違いを検証します。