旧朝香宮邸のアール・デコ ―小客室新規公開
  2006年7月8日(土)- 10月1日(日)

 当館は1933(昭和8)年に完成した旧朝香宮家の邸宅を美術館として使用しています。宮内省内匠寮とルネ・ラリックを始めとするフランス人デザイナーらによる日仏合作の建築は、オリジナルの状態をほぼ完全に保持し、アール・デコ様式の品格にあふれたデザインは、日本の近代建築史のうえで異彩を放っています。
  フランス的なエレガントさが魅力の1階「大客室」、床から壁面に到る市松模様にモダンなセンスを見ることのできる3階「ウィンターガーデン」等々、朝香宮邸の個性的な装飾の数々は〈20世紀デザイン〉の粋を集めたものともいえましょう。

  本展ではこれまで非公開であった1階「小客室」の改修工事完了に伴い、世界的にも珍しい宮邸独自の精緻な意匠を堪能していただこうとするものです。
  会期中は茶室「光華」の公開(月曜日のみ)を含め、皆様からご要望の高かった館内での写真撮影が可能です。かつて「幻の建築」とさえいわれたアール・デコの精華を、この機会にぜひお楽しみください。
*一部撮影不可の部屋があります。ご了承ください。