東京都庭園美術館


朝香宮邸内装に参加したフランス人

アンリ・ラパン
写真 画家、インテリア・デザイナー。
新古典主義系統のジェロームに師事し、サロンには1900年頃から出品。
1903年頃から サロンに家具を出品しはじめ、1910年代には凝った材質を用いシンプルに様式化した家具デザインを出品しました。
1924年に国立セーヴル製陶所と装飾美術学校の美術部長に就任し、1925年のアール・デコ博覧会では装飾美術家協会の副会長として博覧会開催に力を尽しました。
同時に、自らもアール・デコ博において、フランス大使館パビリオンの大広間・食堂、 国立セーヴル製陶所パビリオンの庭園デザインをはじめ、多くのパビリオンで才を振るいました。
朝香宮邸建築においては、1929年(昭和4年)に朝香宮自身から内装を依頼されました。

 

ブランショ
彫刻家。1893年頃よりフランス芸術家協会の会員となり、サロンへの出品を行っています。
朝香宮邸には大広間の大理石レリーフ、大食堂壁面レリーフが残されています。

 

ルネ・ラリック
写真宝飾デザイナー、ガラス工芸家。
パリとロンドンでデッサンと彫刻を学び、1900年のパリ万国博覧会では、植物、昆虫、裸婦などをモチーフとした官能的な作品により、アール・ヌーヴォーの宝飾の分野においての第1人者となりました。 1906年には香水商コティから香水瓶のデザインを依頼され、これを契機にガラス工芸に着手します。
芸術性も高く、なおかつ量産にも応えることのできるように考案された型押技法や型吹き技法を駆使し、カーマスコットなどの小品からモニュメンタルな大作まで幅広い制作活動を行ないました。
1925年のアール・デコの博覧会においては、自身のパビリオンをもち、その傍らに記念碑的なガラスの噴水を制作するなど、アール・デコのガラス工芸家としても活躍しました。
朝香宮邸においては正面玄関ガラス・レリーフ扉、大客室と大食堂のシャンデリアを制作しています。

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